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『Dr.パルナサスの鏡』 [映画]

なんというイマジネイションの力!しばし呆然、そのあとうっとり…。もうこの世界から出ていきたくないと思ってしまうほどの、強い吸引力を持つ映画。

==旅芸人一座“パルナサス博士の幻想館”には、今夜もお客が集まらない。今どき誰も見たくないような古くさくて不可思議な出し物なのだ。一座の中心パルナサス博士は、実は1000歳、不死の老人。彼の背後にある鏡はどうやら想像を絶する世界への入り口のようなのだが…。博士と、美しい娘のヴァレンティナ、アントン青年、小さなパーシーは、追い立てられ、目的も見失ったかのようにただ馬車を走らせる。実は博士は、しばしば会いに来る怪しげな黒い服を着た謎の男と、ある賭けをしている。状況は博士に不利で、焦りといらだちはつのるばかり。そんなある晩一座は、橋で首を吊っている男を助け、彼が物語を大きく動かしていくのであった==

テリー・ギリアムの映画は華麗で難解、と思い込んでいたのだが、この作品は驚くほどストレートに訴えてくる。そして何よりもヒース・レジャーの遺作である。この異世界を跳ね回るような作品で、ヒースは実に活き活きと魅力的だった。うさんくさい口の上手さ、ちょっとした微笑みから目が離せない。

彼の役を引き継いだ3人、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルはリハーサルなしで撮影に臨んだとのことだが、彼らもまた素晴らしかった。ギャラをヒースの娘に贈ったという、今や伝説のような話にも泣かされる。

美しき博士の娘ヴァレンティナ、演じるのはリリー・コールというトップモデルさん。彼女がまた、常ならぬ美しさで、でも奇妙な流れ者の衣装で、それがまた魅力的で、顔は小さいし脚は長いし、もうもう…。眼福です。

ミニ・ミー、ではなくてヴァーン・J・トロイヤー氏がまたよい。博士の理解者。黒服の怪しい男はすごく知っている顔なのにどなたでしたっけ、と思い出せなかったのだが、トム・ウェイツじゃないの!!私も焼きがまわったものだ。博士を演じるのはクリストファー・プラマー。味のあるよい顔ばかりで嬉しい。

鏡の向こうの自分の望む世界を、見たいですか?間違ったドアを開けて、つかつかと入っていきそうな気がする。でも行って見たいかも、なぜか英語が話せるらしいし(笑)。

何を望んでいるか、左のミニ鏡でお試しを。ちなみに私の秘めた望みは“酪農家”。



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